vol.16パラ・ビューティースピンオフ「ゴールボール浦田理恵選手を取材してきました!」

今号からパラ・ビューティーに参加させていただくことになり、
取材候補となる選手の方々をリストアップしていました。

「いろんな方がいろんな競技に取り組んでいらっしゃるんだなぁ」と思いながら調査していたところ、
今回取材をさせていただいた浦田理恵選手のことを知りました。
プロフィール写真などを拝見した第一印象は、とても綺麗な方!!でした。
それでいて笑顔の中に自分の芯を持っていらっしゃる方だとお見受けして、
是非取材させていただきたい!と思いました。

取材の打診をさせていただいたところ、今回幸運にもお時間をいただけることとなりました。
取材当日初めて浦田選手と直接お会いしたのですが、
イメージどおりのふんわりとした優しい雰囲気の中に凛とした佇まいを持った方でした!

そして取材を開始して、すぐあることに気づきました。
お話をさせていただく時に必ず目を合わせてお話ししてくださるのです。

浦田選手画像1

目を見てお話してくださる浦田選手

正直とても驚きました。
浦田選手は視覚に障がいがあるので、ハッキリと私たちスタッフの姿をご覧になっていません。
でも正面に座る私の顔をしっかりと捉えて、目を見て話してくれるのです。
普段視覚障がいのある方とお話しする機会があっても、そう感じることは少ないので
思い切って質問してみました。

――お話をしていると、視覚に障がいがあると思えないのですが。

浦田選手:よく言われます(笑)。
座っている時は特にそう思われるみたいで、「どこが悪いの?」なんてよく聞かれます。

――こうして会話をしていると目が合っているように感じるのですが、訓練などはされましたか?

浦田選手:訓練をしました。
声がする場所に相手の口があるので、そこから10~12㎝くらい上を意識して見るようにすると
自然と目を合わせて話せるようになるんです。
目も使わないと衰えてしまって、斜視になってしまうんです。
せっかく相手と会話をしているんだから相手を見て話したいなと思ったので、
訓練して直していきました。

――実際にどんな訓練をしましたか?

浦田選手:片方の手をまっすぐ前に伸ばして指を1本上に伸ばすんです。
その指先に視線を集中させながら、指を上下左右や斜めに動かしていって
それをしっかりと追いかけるという訓練などをしました。
これを続けることで視線を意識的に集中させることができるようになりました。

何事も諦めることなく、じっくりと取り組むことでいい方向に進んでいける。
そんなことをこの会話の中でも教えていただけたように思いました。

さて、今回の取材にあたって私自身ゴールボールという競技についての知識が少なく、
今回の取材を通じてルールや競技の面白さ、
独特の応援方法などをたくさん学ばせていただきました!

紙面には競技内容について掲載できなかったので、
ここではゴールボールの基本ルールや観戦マナーなどをご紹介していきたいと思います。

【ゴールボールの基本ルール】
・ゴールボールとは、鈴の入ったボールを相手のゴールに入れる対戦形式の競技のこと。
・試合中はアイシェードと呼ばれる目隠しを装着する。
試合中にアイシェードに触れたり外したりするとペナルティの対象となってしまう。
アイシェードには目を保護する役割もある。
・コートは18m×9mでバレーボールと同じ広さ。両サイドに幅9m、高さ1.3mのゴールがある。
・ボールの重さは1.25kgとバスケットボールと同じ重さ。
鈴の音が聞こえやすいようにするためと、
誤ってボールの上に選手が乗った際に怪我をしないようボールに穴が開いていて潰れるようになっている。
・1チーム3名がコートに立つことができ、自陣のゴールを守りながら
相手チームのゴールめがけてボールを転がしたり、バウンドさせたりして得点を狙う。
片手で投げても両手で投げてもどちらでも可。
・選手はゴールから3mの場所にポジションを取る。
ボールを投げる時は自分のいる場所から3m先でボールをバウンドさせなければいけない。
また相手ゴールから6m先でもボールをバウンドさせなければならないため
合計で2バウンドさせる必要がある。
・試合は前後半それぞれ12分ずつ。ハーフタイムは3分。
ゴールにボールが入ると得点となります。
後半が終わった時点で同点だった場合は、サッカーのPK戦と同じように1対1でゴールを投げ入れて、
ゴールが決まると勝利となる。
・プレイ中自分のいる位置を確認する時はゴールポストを触ったり、
床に引いてあるラインの下に設置されているタコ糸を触ったりすることで行っている。
(参考:日本ゴールボール協会ホームページ http://www.jgba.jp/goalball.html#gb_rule)

ルールにも書いたように、ゴールボールはボールの中にある鈴の音を聞いて
どこにボールが転がっているのか、
体にボールが当たる音でどの選手がボールをキャッチしたのかなどを判断します。
音に対する集中力が高く求められるスポーツだということがわかると思います。

そこで応援マナーも他のスポーツとは違ったものになってきます。
皆さんに是非会場へ行って、応援してもらいたいので
応援マナーについても少し触れておきたいと思います。

【観戦時の応援マナーについて】
・レフリーが「クワイトプリーズ」とコールしたら、静かにしなければいけない。
・声を出して応援できるのは「ゴールが決まった時」「タイムアウト(作戦タイム)45秒間」
「ボールがコートから大きく外れた場所に出た状況でレフリーが時計を止めた時」などに限られる。

選手が試合に全力で臨めるように、こうしたマナーはしっかり守って楽しく観戦しましょう!

今回ご登場いただいた浦田選手が7月に都内である試合に出場される予定となっています。
興味を持っていただいた方には是非現地に行って応援もらえればと思います!

2016ジャパンパラゴールボール競技大会
会場:東京都足立区総合スポーツセンターもしくは帝京科学大学
期間:2016年7月22日~24日

私自身今回浦田選手にお会いして、ますますファンになりました!
7月の大会も観戦したいなと思っています!
皆さんもぜひ、会場へ行きましょう!!

浦田選手画像2

浦田選手を応援しよう!