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2018-04-29

西日本最大級の福祉機器展「バリアフリー2018」訪問レポート

2018年4月19日(木)~21日(土)「インテックス大阪」にて西日本最大級の福祉機器展「バリアフリー2018/慢性期医療展2018/看護未来展2018/在宅医療展2018」が開催されました。

初日の模様を、本誌サポーターのジョウガン ミキがレポートいたします。

 

「バリアフリー2018/慢性期医療展2018/看護未来展2018/在宅医療展2018」四展同時開催の概要として、主催者からの案内は、このように書かれていました。

「『医療と介護のさらなる連携。病院から在宅へ。』という世の流れのなか、各専門分野の最新製品や最新情報を発信し、地域包括ケアシステムの構築を目指す。380社以上の出展社・約100セッションの講演会やセミナーを行うことで、介護・医療業界の発展に繋がる」。

青空が広がる開催初日。黒のビジネススーツを着た医療事業関係者・福祉サービスの団体に紛れ、インテックス大阪に初潜入。

本イベントは1号館~5号館の屋内会場と屋外会場で行われます。屋内会場が屋外会場をU字型に囲む配置。インテックス大阪の延床面積は、幕張メッセの次に大きいため、全ブースをじっくり拝見することは困難でした。

 

車いす、介護車両、スロープなど、さまざまな最新製品が観客の触りやすい通路側に並んでいます。どのブースでも、デモンストレーション開始の声。会場の雰囲気は、教科書で習ったセリを彷彿させます。


写真/ケア帽子を試着中の筆者

全会場をサッと覗いた後、スカーフ型のケア帽子が目立つ小さなブースへ。

2号館の慢性期医療展の「株式会社TOKIMEKU JAPAN(トキメクジャパン)」。

バラやリボンがあしらわれた女性らしいデザインのケア介護用品「KISS MY LIFE(キスマイライフ)」は、周囲のブースに比べても、ひと際、可愛いと感じました。

「KISS MY LIFE」デザイナーの塩崎良子さんもまた、小柄で可愛らしい女性です。私が脱毛時の頭皮を守るケア帽子をかぶらせていただいている時「リボンが結べるケア帽子は、見たことがないですね。『KISS MY LIFE』は、車いす用のファッションも展開していますよ。」と、照れくさそうに話してくださいました。

実は塩崎さんは、癌(がん)サバイバーです。言われなければ癌(がん)サバイバーと気づかれない落ち着いた雰囲気と容姿。私は驚きつつ、何度も癌(がん)なのか聞き返していました。

ケア帽子を試着しながら、ずっと触れていたい生地、華やかなデザインは、塩崎さんの病気でもオシャレがしたいという願いを形にしたのだろうと考えさせられました。

●TOKIMEKU JAPANのホームページはこちら
https://www.tokimeku-japan.com/

 

ケア帽子の試着後、ベンチのある屋外会場でひと休憩。

屋外会場では、起震体験コーナー・ダイエー補助犬ふれあい教室など、特別企画が行われています。介護製品ユーザーと思われる夫婦や家族連れの会話がにぎやかです。そんな中、長机で黙々と作業を行う女性の団体を発見。眺めていると高齢者・障がい者のネイル体験コーナーのポスターが。私は車いすなどの福祉製品の体験のみだと思っていたので、迷うことなくネイル体験コーナーへ。

女性スタッフに話を伺うと、対象者は65歳以上か障がい者とのこと。ネイルが苦手な方はハンドマッサージに変更できます。

今回、ネイルを施してくださるのは、大きな瞳がチャームポイントの女性。「福祉訪問美容サービス 髪や/株式会社ジェイアンドシー」の鉄田まゆみさんです。毎年、「髪や」はネイル体験コーナーを出展しているそう。ジェルネイルは、ワンカラー両手10本で約20分。一週間ほどで剥がれる素材に、肌への優しさを感じます。

「私たちは福祉施設や高齢者のもとに訪ねて、カットやネイルのオシャレを提供します。裏手に移動美容サロン自動車が来ています!」と、ハキハキした口調の鉄田さん。私は会話を楽しみながら 施術後の桜色のネイルに惚れ惚れ。病は気からというけれど、確かに気は大事だろうなと思えたネイル体験です。

さて、ブース裏手の移動美容サロン自動車とご対面。私は思わず「可愛い!」と、声をあげていました。オシャレな美容室の個室と、結婚式の花嫁のメイクルームが、ひとまとめになった空間のよう。華やかな小物は、映画のセットを思い浮かべます。入り口には車いすの昇降が可能なステップつき。自宅でカットができなくても、移動美容サロン自動車があれば安心です。

●髪や/株式会社ジェイアンドシーのホームページはこちら
http://www.jc-kamiya.co.jp/

 

移動美容サロン自動車に感動しつつ、お腹が空いたので鉄田さんとお別れです。

屋外会場は、ご当地グルメの屋台もたくさん。ベンチの数は多いのですが、どこも満席。なんせ、本イベントの目標来場者数は10万人。
京都・嵯峨野の抹茶わらび餅をテイクアウトして、車内でいただくことに。食感は軽いけど、お腹は満腹になり大満足♪

混雑がピークに達したころ、待ち合わせていた株式会社万福(マンプク)の横山和也さんのもとへ。
横山さんは車いすユーザーで、今日は家族と自家用車を探しにきた模様。
「知り合いに会いに来ているようなもの、ってくらい、車いすユーザーが多い。」と、はにかんでいました。

介護車両の展示会場へ移動すると、ブラックのスタイリッシュな車いすを発見して横山さんの動きが止まります。最近、注目されている車いすとのこと。医学博士が創業したスウェーデンの車いす。ペルモビール株式会社の製品展示が行われていました。三輪の車いすや、スタンディング可能な車いすなど、従来の車いすの概念を壊す設計です。

●ペルモビール株式会社のホームページはこちら
http://www.permobilkk.jp/

 

横山さんは、スタンディング可能な車いす「F5 Corpus VS」に興味津々。流れていたプロモーションビデオの映像によると、ショッピングの時には高いところにディスプレイしてある製品など、欲しいものに近づけるのが利点。
また、180度平行になっても、ユーザーを支える優れたバランス。なので、ベッドへの移動も簡単だそう。

「普及すれば、介助者の人数が減らせますよ!車いすユーザーの行動範囲が広がります!」と、男性スタッフの熱い言葉が響きました。

この後、横山さんが男性スタッフのアグレッシブさに驚くことになろうとは。

しかし、クールな横山さんの妻は「夫は起立性低血圧で、スタンディングは、貧血になり気を失うので不可能。」とぼそり。横山さんのチャレンジ精神に火がつき試乗にチャレンジすることに。さらに、立ってほしいと願うスタッフ一同。

 

静かにスムーズにスタンディング、ところが同時に横山さんの血の気が引いていき、見ているユーザーがひやひや。男性スタッフが「頭部を下げると、血が戻ります。スタンディングを繰り返すことで、力がつきます。」と解説してくれて、頭を下げる形に動かしました。

二度目のチャレンジは、横山さん自らの手で操作。リアルなデモンストレーション状態になり、周囲は気づけば人だかり。

二度目のチャレンジでは、ほぼ垂直に近づきました。もう一度、頭部を下げて、血を戻してから「はぁ、疲れた!立つと視線が高くてびっくりした!」と、笑顔がはじけます。観客の手にはカメラやスマートフォン。

ユニバーサルデザインなどの講演を多数行っている
横山和也さん(株式会社 万福)。
2010年7月に旅行中、転落事故により頚髄(C5)を損傷し車椅子ユーザーに。
プロフィールはこちら
http://million-happy.com/service/kouen

 

横山さん、ありがとうございました。閉館時間が近づきお別れしましたが、横山さんは別日に自家用車を探すとのこと。良い車と出会いますように。

執筆者ジョウガン ミキの感想… 初めての福祉機器展は、想像以上に福祉製品のバリエーションが多く、華やかでした。また、健常者も障がい者も住みやすい環境が整う未来を感じました。
毎年4月に大阪で開催している、この福祉機器展。ぜひ、次回はあなたの目で未来を感じてみませんか。

「バリアフリー2018」公式サイトはこちら
https://www.tvoe.co.jp/bmk/

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