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2019-08-21

本誌スタッフが選ぶ障がい・難病の人が活躍する「本・マンガ・映画」特集【完全版】

本誌vol.29(2019年8月末発行)にて、「障がい・難病の当事者が活躍する、スタッフおすすめの本・マンガ・映画」特集を実施しました。
誌面の都合で惜しくも、雑誌には載せきれなかった作品や、スタッフの本気解説を、WEBで一挙公開!いたします。
ぜひこちらの記事を参考に、読んで・鑑賞してみてくださいね。新たな発見や、染みる言葉があるかも〜!

★ マンガ部門

「ブレードガール 片脚のランナー」

著/重松成美(講談社)
[作品のテーマ] 骨肉腫・義足
[推薦者] 和久井香菜子(本誌編集・少女マンガ研究家)

少女マンガ初(たぶん)のパラスポーツ・マンガ。恋とスポーツという、少女マンガ大道に、ついにパラが登場しました。主人公が健気です。義足技術者・風見さんの過去も気になります。

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「海街Diary」

著/吉田秋生(小学館)
[作品のテーマ] 骨肉腫・義足
[推薦者] 和久井香菜子(本誌編集・少女マンガ研究家)

「海街Diary(うみまち・ダイアリー)」は、生と死をテーマにした作品です。主人公のお友達であるサッカー少年が、骨肉腫になり義足となります。その他にも、さまざまな登場人物がいます。

彼らの身体や気持ちの揺れ動きを通して、生きるとは何かを問いかけていきます。映画はともかく(!)原作マンガは名作です。

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「ゆびさきと恋々」

著/赤池うらら(講談社)
[作品のテーマ] 聴覚障がい、ろう
[推薦者] 和久井香菜子(本誌編集・少女マンガ研究家)

マンガ雑誌「デザート」で2019年7月に連載が始まったばかりのキュン恋物語、「ゆびさきと恋々(れんれん)」。

耳の聞こえない主人公に、戸惑うこともなく接してくる逸臣さんが優しくて、イケメン過ぎる。

雑誌「デザート」2019年9月号 試し読みはこちら

「淋しいのはアンタだけじゃない」

著/吉本浩二(小学館)
[作品のテーマ] 聴覚障がい、ろう
[推薦者] 赤谷まりえ(本誌編集・ライター、潰瘍性大腸炎)

「耳が聞こえない」世界に、耳が聞こえる側のマンガ家が取材に取材を重ねて描いたノンフィクション・ドキュメンタリーマンガ。

佐村河内守氏の事件を巡るミステリー・マンガともいえるかもしれません。手話通訳派遣の問題など、障がいを巡る諸問題についてもよくわかります。

Amazonで見る:淋しいのはアンタだけじゃない 1 (ビッグコミックス)

「ふんばれ、がんばれ、ギランバレー」

著/たむらあやこ(講談社)
[作品のテーマ] ギランバレー症候群
[推薦者] 扇 強太(当団体 副理事長)

難病の作者自身の体験談をマンガ化。普通に漫画として面白いと思います。

たまたまジャンルが障がいや難病というだけで。普通に手にとって漫画として楽しめ、気がついたら理解も深まるという感じの作品です。

Amazonで見る:ふんばれ、がんばれ、ギランバレー!

★小説 部門

「ストーリー・セラー」
著/有川浩(幻冬舎)
[作品のテーマ] 進行性脳疾患(実在しません)
[推薦者] 岡田愛者(本誌ライター・高次脳機能障がい・右痙性片まひ)

実在しない進行性の脳疾患がテーマ。ただただ、号泣しました。こちらは明るい結末ではありません(亡くなります)が、愛に満ち溢れています。

それから、同じ有川浩さん著の「レインツリーの国」もおすすめ。こちらの作品は聴覚障がいの主人公が、物語が進むごとに外に出て行けるようになって、前向きになっていくところが好きです。

Amazonで見る:ストーリー・セラー (幻冬舎文庫)

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「蔵(くら)」

著/宮尾登美子(角川書店)
[作品のテーマ] 視覚障がい
[推薦者] 加藤珠由(本誌編集・ライター)

銘酒の蔵元の美しい跡取り娘、烈(れつ)。視力を失った彼女の過酷な運命と、恋が描かれています。主人公・烈を取り巻く女性たちの生き方も含めて、読み応えのある濃厚な一冊。

映画化・ドラマ化もされています。20年前の作品で、ココライフ女子にはちょっと渋めかもしれませんが、本当におすすめです!

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★映画部門

「Soul surfer(ソウル・サーファー)」

監督/ショーン・マクナマラ
主演/アナソフィア・ロブ
[作品のテーマ] 事故による左腕欠如
[推薦者] 山本美穂(本誌スタッフ、発達障がい・強迫性障がい)

実在のプロサーファー ベサニー・ハミルトンの奇跡の復活を描いた、勇気と感動の物語。自分の抱えている障がいや、向き合っていかなければいけない現実など、ベサニーの前向きで勇敢な人生に、映画を通してとても励まされました。

私は映画館でこの映画を観て、感動と勇気をすごくもらって、DVDも購入しました。私自身も大変な状況でも前向きに行動して行きたいなと思わせてくれる映画で、「Co-Co Life☆女子部」の読者の方に本当にお勧めです。

今日、この記事を書くにあたって久しぶりに映画を観ました。最近いろいろストレスを感じる状況の中にいて、ネガティブな気持ちから抜け出すのに葛藤する日々を送っていましたが、また前向きに行動していこうというエネルギーをもらいました。

ベサニーはクリスチャンで、私も彼女と同じ神様を信じているので、彼女の信仰に神様が答えてくれたのを実感しました。私も彼女のように障がいを乗り越えて、自分の情熱を自由に表現していきたい。表現することができる。限界を作っているのは自分自身だということに気づかされます。

いつか彼女と話してみたいというのが、私の夢のひとつです。

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「フォレスト・ガンプ/一期一会(いちごいちえ)」

監督/ロバート・ゼメキス
出演/トム・ハンクス
[作品のテーマ] 知的障がい
[推薦者] 関 由佳(本誌副編集長)

小学生のときに友人と映画館で観たのが『フォレスト・ガンプ』との出会い。知的障がいがあり足が不自由で、子どもの頃にイジメられていたフォレストが、ひとりの女性への愛でどんどん人生を切り開いていく姿に衝撃を覚えました。

本能に従って行動しただけで、フォレストはアメリカの歴史的瞬間の映像に映り込むほどの偉業を果たしますが(この合成具合もすごい!)、そのコミカルな様子はクスクスというよりも「あはは」と思わず声に出てしまうほどの笑いがこみ上げてきます。

私の叔母も知的障がいがあったのですが、ほほえましい仕草とか、セリフにも共感できて、何度観ても面白いし感動します。人生で一番大好きな映画です。

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「The Greatest Showman(グレイテスト・ショーマン)」

監督/マイケル・グレイシー
主演/ヒュー・ジャックマン
[作品のテーマ] あらゆる障がいの人
[推薦者] 守山菜穂子(本誌編集部、ユニバーサルデザインコーディネータ)

肌色の違う多様な人種の人、いろんな身体の形を持つ人、自由な性を持つ人たちが、スポットライトの下で、自己表現し、歌い、踊る。誰も見たことがない、全く新しいステージを作ろうと考えたショーマン(興行師)たちの感動の物語。

ダイバーシティ・多様性を、堅苦しくなく、エンターテイメント化してくれた、2017年の大ヒット映画です。観ると、勇気をもらえます。 出演者たちが“This is Me(これが私よ)!”と、高らかに歌い上げる、主題歌も染みる。

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★ ドキュメンタリー書籍部門

「耳の聞こえない私が4カ国語しゃべれる理由」

著/金 修琳(ポプラ社)
[作品のテーマ] 聴覚障がい
[推薦者] 長谷ゆう(本誌ライター・広汎性発達障がい)

著者の金 修琳(キム・スーリン)さんは、韓国生まれ。幼くして聴力を失い、両親の離婚、母からの厳しいしつけ、学校でのいじめもあり、ヘビーな子供時代でした。

やがて、語学留学、就職、ひきこもりからの脱出、4年間のバックパッカー体験を経て帰国。「4カ国語しゃべれる国際派キャリアウーマン」に成長していきます。

「生きづらさもあるけれど、良くなっていくこともある」と、希望が持てます。

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「バリアフリーのその先へ!――車いすの3・11」

著/朝霧 裕(岩波書店)
[作品のテーマ] ウェルドニッヒ・ホフマン症
[推薦者] 榎本佑紀(ココライフ事務局・ライター、脳性まひ)

重度障がいながら、24時間ヘルパーを使い一人暮らしをしている彼女が経験した、2011年の東日本大震災の時の状況をまとめています。

一人暮らしの障がい者にとって避けては通れない災害時の問題を、分かりやすい言葉で解説。ヘルパーさんとのやり取りも包み隠さず記載されているので、参考になりました。

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★ 情報誌部門

「散歩の達人[首都圏] バリアフリーなグルメガイド」

[作品のテーマ] あらゆる障がいの人
[推薦者] 元山文菜(本誌編集長、臼蓋形成不全症)

ありそうでなかったバリアフリーなグルメガイド! この雑誌のポイントはあくまでも「グルメ」を主軸において、バリアフリー情報が掲載されているところです。

私の記憶が正しければ、今までバリアフリー情報について語られる時はいつも、障がい者や高齢者などに向けた特別なものだったように思います。それが今回は、まずおいしそう! そして、オシャレ! バリアフリーがどうこうの前に「行ってみたい!」と素直に思えるお店が並んでいます。

そこにプラスアルファとして、バリアフリー情報が掲載されています。だからこそ、障がいの有無に関わらず恋人や友人と一緒に見て楽しめる雑誌になっているのが何よりもうれしいです。

バリアフリー情報に関しても、段差や決済方法の有無はもちろんお店の方の対応まで、スタッフの方々が直接足を運んで調査された安心の情報です。これが全ての標準になっても良いのでは!? と思えるほどに、誰にとっても楽しめるグルメガイドです!

「Co-Co Lifeタレント部」所属タレントや、本誌の読者モデルもたくさん掲載されています。私もちょこっと出ています!

Amazonで見る:散歩の達人 首都圏バリアフリーなグルメガイド (旅の手帖MOOK、紙の書籍版/電子版)


以上、いかがでしたか?
観たり読んだりするだけで、それぞれの作品の主人公に励まされたり、考えされられたり、共感したりと、いろいろな感情で胸を揺さぶられるはず。
興味のある作品があれば、ぜひ鑑賞してみてはいかがでしょうか!?

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