クリスマスにオシャレな料理を楽しく作りたい!握力ゼロ女子のレシピ3品

こだわりの鍋。色とりどりの野菜。
”食材”が”料理”へと変わるさまをじっくり楽しんだ後、かわいいお皿に盛り付けて、ランチョンマットやカトラリーをきちんと並べた食卓でいただく。
なんて丁寧な暮らし……憧れませんか?

でも、実際、料理ってとっても大変!
握力ゼロだから包丁すら重いし、車いすだからコンロもシンクも高くて腕が疲れるし、キッチンが狭くて動きづらいし、これだけ時間をかけて苦労して作っても食べてしまうのは一瞬です。

ということで、そんな「Co-CoLife女子」でも楽しんで作れるレシピを考えてみました。
レシピで重視したのは、「一人でできる」「分量がわかりやすい」「包丁・フライパンなし」「疲れが少ない」「でも達成感は得られる」ということ。

「これから料理をはじめてみたい」「細かい作業が苦手で一般のレシピは難しい」「料理をやったことあるけど 楽しさよりしんどさの方が大きい」という方でも挑戦しやすい内容になっています。

今年のクリスマスは、手作りの”おうちディナー”なんていかがでしょうか??

それでは、実際に作ったところをお見せしながらご紹介します!

ミックスナッツのサラダ (難易度★)

市販のカット野菜を使うと、包丁なしで簡単にサラダを作れる&お店のようなオシャレ感がでるので、特別な日の献立にはもってこいです。
ナッツのフレーバーとドレッシングを組み合わせて、オリジナルの味を楽しんでくださいね。

材料

  • ベビーリーフミックス 適量
  • ミックスナッツ    適量

作り方

1, ベビーリーフミックスを洗い、ざるでしっかり水を切る。

2, ベビーリーフミックスを器に盛り、砕いたミックスナッツをふりかける。

ミックスナッツの袋越しに、インスタントコーヒーの容器、すりこぎなどの重くてかたいものを軽くぶつけると、ナッツを簡単に砕くことができます。

チキンのトマト煮 (難易度★★)

最低限の調味料で計量を少なくし、作りやすくしました。炊飯器に材料を入れるだけなので、包丁やまな板を一切使いません!
炊飯器による圧力で、お肉はホロホロ、鶏皮はプルプルに。
余ったソースにはごはんと粉チーズを入れて、リゾット風がおすすめ!

材料(2人分)

  • 鶏もも肉     約350g
  • 塩コショウ    適量
  • トマト缶(ダイス)  1缶(400g)
  • 水        50ml(50g)
  • 砂糖       小さじ1/2(約1.5g)
  • コンソメキューブ 1個
       (顆粒タイプなら 小さじ2)

トマト缶には
 「トマト水煮缶」
 「トマトジュース漬缶」 があります。
今回は「トマトジュース漬缶」を使ってください。

作り方

1, 鶏もも肉に塩コショウを振り、下味をつける。
5~6振り程度、肉全体にかかればOK。

トレーの上で味付けすれば、洗い物削減に。
生肉に触れた後は、食中毒防止の観点から、必ず石鹸で手を洗いましょう

2, 下味をつけた鶏もも肉、トマト缶、水、砂糖、コンソメキューブを炊飯器の釜へ入れる。
今回使用する炊飯器は「5合炊き」です。

この料理における「砂糖」の役割は、甘くすることではなく、トマトの酸味をやわらげること。
なので、砂糖の量は大体小さじ半分であればOKです。

3, 釜を炊飯器へセットする。

4, 「高速コース」で炊飯スタート。
炊き上がったら完成!
できたては熱いのでやけどに注意してください。

今回使用した炊飯器では、30分程で炊けました。
時間は機種によって異なります。
時間はかかりますが、「通常炊飯」でも同じように作れます。

ヨーグルトとホワイトチョコのパンナコッタ風 (難易度★★★)

フルフル柔らかく、ホワイトチョコのミルキーさが際立って、濃厚だけど甘酸っぱい、冬にぴったりのデザートです。

材料

  • 粉ゼラチン     2.5g
  • 水         大さじ1(15g)
  • 牛乳        100ml(約100g)
  • ホワイトチョコ   約40g
  • 砂糖        大さじ1/2(4.5g)
  • プレーンヨーグルト 100g
  • レモン汁      小さじ1(5g)
  • ココアビスケット  適量

作り方

1, 水に粉ゼラチンをダマにならないようふり入れ、ふやかす。

必ず、水を先に入れてからゼラチンをふり入れてください。
ゼラチンの上に水をかけると、上手くふやけません。

2, 牛乳・ホワイトチョコ・砂糖を耐熱容器に入れ、電子レンジ600wで1分加熱する。

大きめの容器を使うと、液体を運ぶときに手が震えてもこぼしにくいです。

3, ホワイトチョコが溶けきるまで混ぜる。
かたまりが残るときは、600wで10秒加熱し、再度混ぜる。

牛乳が熱くなりすぎないよう注意!
余熱で溶かすイメージです。

4, ふやかしたゼラチンを入れ、溶けきるまで混ぜる。
かたまりが残るときは、600wで10秒加熱し、再度混ぜる。

この工程も、余熱で溶かすイメージです。

5, 別の器にプレーンヨーグルトを入れ、滑らかになるまで混ぜる。

器が動いて混ぜにくいときは、ぬれ布巾やシリコンマットを敷くと、滑り止めになります。

6, ヨーグルトの中へ、工程4のゼラチン液とレモン汁を入れ、混ぜる。

7, 器に注ぎ、冷蔵庫で2~3時間冷やしたら完成!
食べる直前に、砕いたココアビスケットをトッピングする。

ビスケット全部は使わないので、3~5枚くらいポリ袋に取って砕くと良いです。

完成!

可愛いランチョンマットに載せるとなかなかオシャレに仕上がります。

写真にはナイフがありますが、お肉は簡単にほぐれるので、ナイフなしで全く問題なく食べられます。

盛り付けるときは、お皿の上で山になるよう、こんもりさせると美しく見えます。
また、料理の世界では「青黄赤白黒(しょうおうしゃくびゃっこく)を取り入れるとおいしく見える」という考え方があるのだそう。
料理の色味が足りない時は、お皿や小物で補うと良いです。

「五感で味わう」ように、普段の食事より見た目を少し工夫してみると、もっと”おしゃれディナー”らしさを感じられますね!

料理の負担を減らすコツ

洗い物を減らす

食器洗いはかなりの重労働。
特に、車いすとシンクの高さが合わない私にとっては「調理工程より大変かも?」と思うほどです。

私はまず、食材が入っていた入れ物や使い捨ての物を利用して洗い物を減らせないか考えます。
今回のレシピで言うと、ナッツの袋・肉のトレー・ポリ袋です。

サラダとトマト煮をワンプレートにして、使うお皿を減らすのも良いアイデアですね。

市販品を活用して工程を減らす

最近は、カット・下処理済の食材や計量不要の調味料などが多く販売されています。
レシピで使用した食材も、ほとんどが下準備なしで使えるものばかりです。

「トマト缶はホールよりダイスの方が楽だな」
「チョコはガーナよりダースの方が手間いらずだな」
というように、工程が減らせそうなものを選びました。

小さいことのようですが、積み重なればかなり楽になるので、食材選びの参考にしてみてください。

今回は使いませんでしたが、冷凍ほうれん草や冷凍いんげんも使い勝手が良くオススメです。

代用品を考える

障がいがあると、特に苦手なこと・できないことが多く出てくると思います。
そんなときは、使えるものから代用品を考えると良いです。

缶詰を開けられないなら紙パックタイプを使ったり、ナッツが砕けないならポテトチップスにしてみたり……。
代用によって分量が変わってしまうときは、味見をして、調味料で調整しましょう。

最終目的はおいしいものを食べることなので、恐れずにどんどんアレンジして大丈夫です!

また、今回、レシピの分量をグラムでも表示しましたが、私は握力がなく、大さじ・小さじを使うのが苦手なので、いつも調味料は重さではかります。
同じ悩みがある方は、以下のサイトを参考にしてみてはいかがでしょうか。
 https://www.sbfoods.co.jp/recipe/quantity/
 (S&Bエスビー食品株式会社 調味料の目安重量)

まとめ

ご紹介した3品を作る順番は、以下がおすすめ。
   デザート → トマト煮 → サラダ
待ち時間に次の作業ができるため、効率よく進められます。

「やってみたい!」と思ったら、まずは1品だけでも、ぜひチャレンジしてみてくださいね!

素敵なクリスマスを……!

この記事のライター/ライターF (25歳 シャルコーマリートゥース病)
肢体不自由の車いすユーザー。
握力はゼロだが、ひっかけたりはさんだりして物を持つ。
いつもは、洗う・切るなど下処理は母担当、煮る・焼く・味付けはF担当と、共同で晩御飯を作っている。